膝スリに挑戦
膝スリの練習法について
プロフェッショナルなレーサーが見せる鮮やかなコーナリングテクニックは、ライダーの憧れです。
レーサのように膝を擦りながらコーナーを攻められたら、どんなに気持ちいいでしょう。
では、膝スリを習得するためにはどのような訓練が効果的なのでしょうか?
まず練習以前の大前提として、安全面の注意を忘れないことが大切です。
膝スリの練習は、くれぐれも一般道では行わないでください。
膝スリはある程度のスピードが必要ですが、不安定なカーブで速度を出し過ぎれば、重大な事故につながる危険があります。
本人だけでなく周囲を巻き込んだ大事故や、最悪の場合には死亡事故につながるかもしれません。
練習はサーキットやライディングスクールのような、安全な環境で行いましょう。
また練習時には、高性能なレーシングマシンよりも、125cc以下のミニバイクを使用するとコツが掴みやすくなります。
小型バイクは車高が低く、膝スリが簡単に行えるからです。
ただし、スクーターはガソリンタンクの形状が異なるため、腰を落としてイン側に体を倒したときにニーグリップで体を支えられません。
練習はガソリンタンクが膝の位置にあるモトクロスタイプなどがおすすめです。
ミニバイクなら価格もリーズナブルなので、財布に優しいのも利点です。
膝スリのコツは、目線とコーナーでの体重移動にあります。
無理に膝を地面につけようとするのではなく、自然な体重移動で膝が接地するのが理想です。
正しいフォームについて
理論的には理解していても、実際のライディングで膝スリ走行が難しいのは適切なフォームが身についていないためです。
膝を無理に開いても、フォームが間違っていると膝は地面につきません。
膝だけを意識するのではなく、目線や頭の位置、腕、腰など全身のフォームが適切であることが重要です。
自己流では正しいフォームを身に付けるのは難しいので、スクールで学ぶ方が効率的かつ効果的です。
また、ベテランライダーに自分のフォームをチェックしてもらうのもおすすめです。
経験豊富なライダーから、フォームに関するアドバイスを受けるのも有効です。
膝スリを専門に教える一日スクールも開催されています。
こちらは250ccのスポーツバイクで参加可能で、本格的なライディングフォームの特訓が受けられます。
膝スリの技術をマスターすれば、膝がセンサーのように機能し、バンク角や路面状況を正確に把握できるようになります。
コーナリングの安全性と正確性が向上し、より快適な運転が可能になるでしょう。
バイクと一体になってカーブを走り抜ける快感は、ライダーだけが味わえる特権です。
公道では膝を擦るほどスピードを出す必要はありませんが、それでも膝スリをマスターした後は公道走行が何倍も楽しくなるはずです。
ただし、練習はもちろんのこと膝スリをマスターした後のライディングにおいても、安全を最優先にし怪我のないよう十分に気をつけましょう。